男の涙はみっともない

 夕方まで学校で勉強して、由美ちゃんの韓国人の友達(男)と、6時半まで会話していたら、下宿の夕食があることはあったが、あんまりいいもんが無くなってた。
由美ちゃんが、自分が僕を学校に引きとめたから夕食をちゃんと食べれなかったと、責任を感じて、夕食を一緒に食べにいこうと、誘ってくれた。由美ちゃんは下宿で食べたので、僕だけが食べたのに、一緒に付き合ってくれて、正直嬉しかった。

 由美ちゃんの薦めで、トクスリ薬局の裏辺りの中華料理屋さん(建物の2階にあって、綺麗な明るい内装)で卵海産物麺を食べた。よく寝てなかったのと、由美ちゃんとの会話で険悪なムードになってしまったのと、土曜日のボアショーコちゃんの「ひとことで(付き合うのは)むずかしいね」のひとことが、心に引っかかってたのもあって、どうにも心を制御できなくなって、由美ちゃんの前で情けないことに涙を流してしまった。あちゃー。由美ちゃんはティッシュを出してくれたり、冗談で笑わせてくれたり、麺を「あーん」で食べさせてくれたりしたが、余計に自分が情けなくなった。

由美ちゃんの下宿まで、送る途中で、「悩み事があるなら、私に相談しなよ〜」と言ってくれたが、相談するとなると自分の気持ちを告白しなければならないため、今、告白したら最悪の精神状態なのは分かっているので、無理だった。「恋愛についての悩みでしょ?」とズバリ当てられ、返答に困った。それにしても、由美ちゃんは僕の気持ちをわかってるはずなのに、何で、そう聞いたんだろう?僕にあの時告白させたかったということか?そうしたら、由美ちゃんは、どう答えただろう?優しく断るのだろうか・・・

この日以来、ちょっと由美ちゃんが僕に対して、優しくなった。